1986-11-21 第107回国会 参議院 決算委員会 第2号
○政府委員(長柄喜一郎君) 従来我が国の実用衛星を打ち上げますロケットは、米国から技術導入しまして日本でそれをつくるということで、NIロケットそれからNIIロケットを開発してきたわけでございます。これから六十年代に入りましてますます衛星の容量が世界的に大きくなっていくという状況にございます。
○政府委員(長柄喜一郎君) 従来我が国の実用衛星を打ち上げますロケットは、米国から技術導入しまして日本でそれをつくるということで、NIロケットそれからNIIロケットを開発してきたわけでございます。これから六十年代に入りましてますます衛星の容量が世界的に大きくなっていくという状況にございます。
○長柄政府委員 ロケットについて申し上げますと、従来日本で打ち上げてまいりましたNIロケット、NIIロケットは米国のライセンスをいただきまして日本で生産したものでございますけれども、この八月に打ち上げましたHIロケットの二段目といいますのは、これは日本の技術で打ち上げたものでございまして、徐々に日本の自主技術に切りかえていこうという努力を進めているところでございます。
まず、ロケットにつきましても、最初のNIロケットが五三%から六七%、と申しますのは、NIロケットの初号機が五三で逐次国産化を進めまして六七%まで進めました。NIIロケットにつきましても、目下のところ五六%でございますが、これを六一%まで高めてまいりますし、HIロケットにつきましては、これを九〇%以上にいたしたいと私どもは考えております。
従来、宇宙開発事業団では、NIロケットという百三十キログラム級の静止衛星の打ち上げができるロケットの開発を進めてまいったわけでございますが、もっと重い人工衛星が必要であるという要望が多くございまして、現在、三百五十キログラムの静止衛星を打ち上げるNIIロケットを開発中ということでございます。
○勝谷説明員 NIロケットにつきましては、五十年の九月に一号機を打ち上げたわけでございまして、これは「きく」という技術試験衛星I型でございます。これは成功いたしております。それから五十一年二月に第二号の「うめ」という電離層観測衛星を打ち上げております。これも成功いたしております。それから三号は五十三年二月に「うめ」二号というのを打ち上げております。これも成功いたしました。
○和田(一)委員 私が聞きたいのは、五十七年に一年置いて打ち上げるETSIIIというのは三百七十五キログラムの星を上げよう、こういう予定のようなので、いままでのNIロケットの能力から言うとこれは倍以上の重さですよね。それだからこそNIIで来年の初め、来年の夏に上げるのではないか、こう思っていたのですが、NIにはこの重さのものを上げるだけの能力があるのでしょうか。
○勝谷説明員 常に宇宙開発委員会ではその都度検討が進められておりまして、一例を申し上げますならば、NIロケットで打ち上げる予定をいたしておりましたETSIIIという衛星がございますが、これはことしの計画では一年ずらす方向で決定を見ております。かくのごとくその都度慎重な検討を進めておるところでございます。
○政府委員(田中眞三郎君) 「あやめ二号」は実は実験用静止通信衛星と申しておりますが、五十五年の二月二十二日、種子島の宇宙センターからNIロケットによりまして打ち上げたわけでございます。ロケットは順調に飛しょうしまして、衛星とロケットの分離も正常に行われた。
今回打ち上げに使用いたしましたNIロケット、これはアメリカで最も信頼性が高いと言われているデルタ型ロケットの技術を導入いたしまして国産化したものでございますが、打ち上げから第三段ロケットと衛星との分離までは正常に動作していることが確認されておりますので、ふぐあいの原因はNIロケットの欠陥によるものではないというふうに判断をしておるわけでございます。
この三つの結果を踏まえまして、NIロケットにつきましては、正常に作動したのではないかということが一応考えられております。さらに衛星に関しましては、アポジモーター上部の温度及び加速度に異常を引き起こす何らかのふぐあいがあったのではないかという推測がされております。
しかしながら「あやめ」一号につきましては、先生も御承知のようにヨーウエートというものが正確に作動しなかったということが原因のように承知をいたしておりますし、今回の打ち上げにも使用いたしましたNIロケットは、アメリカで最も信頼性が高いと言われておりますデルタ型の技術を導入して国産化したものでございますが、打ち上げから第三段ロケットと衛星との分離までは正常に動作をしておることが確認されておるわけでございますので
○勝谷政府委員 国産化の率を申し上げますが、先ほど申し上げましたNIロケットのシリーズで申し上げますと、Nロケットの一号機は、国産化率五三%でございましたが、六号機に至りますと、これを六七%にまで引き上げております。NIIロケットにつきましては、一号機が五五%でございますが、これを最終的には六〇%以上にしたいと考えております。
一つは、ロケットの開発でございますが、NIロケットは、先ほども申し上げましたように、この間六発目を打ち上げまして、これは六発打ち上げたうち、先回の切り離し失敗ということでロケット失敗とカウントいたしますれば六分の五の成功率でございます。したがいまして、一応NIロケットで百三十キログラム程度のものを打ち上げるロケットの技術はある程度習得したという感じを持っております。
そしてNIロケットによって打ち上げられ、そのNIロケットは三段目まで完全に作動して、ロケットとしての所期の目的を達したように思うのであります。前回の不幸な失敗にもめげず研究を重ねられて、そして精魂を傾けて努力された関係者の方々に心から敬意を表したいと思うのであります。
○政府委員(勝谷保君) 自主開発の方向の一つにつきまして、先生のお示しいただきました先ほどの数字を踏襲するわけでございますが、NIロケットにつきましても、一号機は五三%の国産化率でございましたが、このたび打ち上げました五号機につきましてはこれを六七%に高めております。
○永末委員 そうしますと、前回も今回も本体に組み込まれておりますこのアポジモーターが点火した後でおかしくなっておるのでございますから、第三段ロケットの点火まではこのNIロケットはもうよろしい、こういう判断ですね。
つまりNIロケットはNIロケットとして完成しなくちゃならぬことはあるけれども、何もペイロード百三十五キロぐらいのもので終わるのではなくて、すでにNII三百五十キロのものをやろうとしておられる。科学技術庁は事業団をして一体どういう宇宙計画をやらそうとしているのかという基本問題に立ち返るわけなんですね。
NIロケットに必要な対策というものはもう考えないのか。つまり、NIロケットに対しての実験がいままで重ねられてきた、いま長官のお話ですと、二つあるというわけですね。打ち上げるロケットのことも実験したいし、そこに積んでおる人工衛星についてそれぞれ目的を与えてそれも実験したい。今回は通信のためのミリ波というものを、余り過去やっておらぬそうでありますけれども、これを実験したい。
先生御承知のように、わが国におきましては、実用衛星等の打ち上げに幅広く利用するとともに、より大型の人工衛星打ち上げ用ロケットの開発に資するという目的をもちまして、いわゆるNシリーズのロケットの開発が宇宙開発事業団の手によって進められておるわけでございまして、このうちNIロケットは重量約百三十キログラムの衛星を静止軌道に打ち上げる能力を有しておる、そういうロケットでございます。